縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

ルネサンスの風に吹かれて~4人の声で~

とらふすクラシック・296
ルネサンスの風に吹かれて~4人の声で~
       古楽ソプラノ 谷野裕子

ルネサンスの合唱曲って? 作曲家ジョスカン・デ.・プレってどんな人?? そう思われるのも無理はありません。ルネサンス音楽バロックの前、ルネサンス時代(1430~1600年頃)に作曲、演奏された音楽で、キリスト教の礼拝のために書かれた曲も多く、「聴かせる!」音楽とはひと味違い、一聴淡々と、淀みなく流れる音楽が、時に現代人の心をも解きほぐす魅力を秘めているように感じます。

また、ジョスカンは1440頃~1521年を生きたフランドル地方(今の北フランス、ベルギー周辺)出身。当時のフランドルは豊かな文化花開く土地で、ここの音楽家を雇えることがステイタスとなり得たほどでしたので、ジョスカンも故郷以外にも、イタリア、フランスなどで活躍し、作った曲は、ヨーロッパ中の流行曲にとなりました。日本から派遣された天正少年遣欧使節が日本に帰り、秀吉の前で演奏したやも?という説があるほどなのです。

今回のコンサートを予約された方から「和歌山で生のルネサンス音楽を聴ける機会があるなんて~驚きました」とまで言っていただき、本番を前に身に余る光栄です。4人の歌い手のみで、指揮も器楽伴奏もなく、互いの息づかいを読みあいながら、少しでもルネサンス音楽の魅力に触れていただけるよう、心を合わせて歌います。自主練は四人四様で励んでおりますが、私谷野はコロナ以後、天気さえよければ、野外での練習も増えました。紀の川べり(時に和歌山城内広場など)で外国語の歌声が聴こえましたら、私かもしれません。大目に見ていただけるとありがたいです。

この公演は、3月25日(土)午後3時開演。会場は、和歌山聖救主教会(和歌山市堀止西2-4-9)。出演は、谷野裕子(ソプラノ)下村美穂(アルト)中安公則(テノール)中原浩二(バス)。チケットは、前売り2000円(当日2500円)学生1000円。ご予約・お問合せは、073-431-8284(谷野)、メール(tantantanino@gmail.com)まで。

谷野裕子 ソプラノ
大阪大学工学部卒業。桐蔭高校音楽部、大阪大学混声合唱団などを経て、現在、テレマン室内合唱団、森の宮ライゼコール所属。和歌山市出身。西宮市在住。