とらふすクラシック・２５５
石黒晶 和歌山県文化表彰受賞記念公演
和歌山県では、文化の向上発展に特に顕著な功績のある方々に、文化表彰を設けています。昭和３９年から毎年行なわれ、クラシック音楽の分野では、澤和樹さん（バイオリン）、宮下直子さん（ピアノ）、斉藤言子さん（ソプラノ）など数多く演奏家たちが受賞を重ねています。ここ十年では、合唱や現代音楽の作曲家が３人も受賞されているが印象的です。
そのお一人、令和元年度県文化表彰文化功労賞の石黒晶さんの受賞記念公演が開催されます。この公演は、受賞された方の業績を讃え、活動成果を広く県民に知っていただくために行なわれ、本県が誇る受賞者の優れた文化の世界に触れて欲しいという願いが込められています。
石黒さんは、和歌山市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学院音楽研究科（作曲専攻）修士課程修了。大学院時代に沖縄音楽を素材として創作活動を開始。「沖縄わらべうた」「紀州うた拍子」などの合唱作品のほか、「ハッシャバイ・ソングス」などの独唱作品も発表。民俗素材を用いた作曲に現代詩歌を付曲する方向性を重ね、集大成としてオペラ「みすゞ」を2013年に完成。翌年新国立劇場中劇場で初演、高い評価を得ています。
今回の公演では、「音楽と対話」ということで対談形式で、音楽の魅力や文化の持つ力をお話いただけます。さらには、「ピアノ・パルティータ」という新しい作品が初演披露されます。沖縄を感じ、バッハの憧れがつぎ込まれたというピアノの作品で、とても楽しみです。
この記念公演は、５月２８日(土)１４時から、県立図書館メディア・アート・ホールで行なわれますが。会場は受付終了しており、オンラインでＷＥＢ配信のみ申し込むことができます。ＱＲコードで本日１７時までにエントリーいただければ大丈夫です。
また、県では県文化表彰候補者の推薦を広く公募しており、令和４年度の募集締切りは６月３０日(木)。詳しくは、県文化学術課ＨＰをご覧ください。
