縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

202X年、音楽がバリアフリー化される

とらふすクラシック・160。
 202X年、音楽がバリアフリー化される
     ギタリスト 金谷幸三

今回は話題のAIではなく人が遠隔操作するアバター・ロボットのお話。アバターの目(カメラ)を通して様ざまな情報を得ていくのですが、例えば代わりに会議に出席したりアバター同士で旅行したりなど、これまでのリモート端末と違い自分の分身が「そこにいる」ことがポイント。自己肯定、存在感に配慮した新ツールとして注目されています。

そして実はこの技術の応用が、今後の「ライブ配信」発展への鍵となりそうなのです。音質や映像は現状の技術でも十分ですが、演者と聴衆との距離感、対話を閉ざした状態で「生きた音楽」をどう伝えていくか、今はまだこの課題を完全に解決できていません。配信を「次世代のスタイル」として認知されるためにはさらなるテクノロジーとの連携が必要です。

これによって一時的な逃避ではなく「システムの進化」として動き始めるのです。進化?、そうです。なにしろ演奏中にお菓子を食べることが出来るんですよ。会場でお腹が鳴って身をよじった記憶は過去のもの。会場の人とチャットで喋ることも、逆に堂々と寝ることもできる。もう「起きてるふり」をしなくていいのです。これは明らかに「進化」です!。

もちろん一番大切なことはこれまで演奏会に行きたくても無理だった、例えば子育て中のお母さん、理由あって外出できない人たちとも音楽を共有できるようになる、それは究極のバリア・フリー・システムへと繋がっていくです。近い将来、会場には各地から花束に混じって「アバター」が宅急便で送られてきます。適当に座らせて(配置?)動作モードを「拍手」その後「寝る」にセット。演者はアバターを通してコミュニケーションを図り終演後はご自宅までまとめてお届け(夏場はクール便も可!)。そんな情景が当たり前になっているのかもしれませんね。それはまだ先として、その前に6月27日、私、金谷幸三もライブ配信を行います。詳しくは「黒江万金堂」http://mankin-do.comをご覧ください。

金谷幸三 プロフィール
ギターをパリ国立高等音楽院およびパリ国際音楽大学に学ぶ。柔らかく流麗な音楽表現を武器にバロックから現代前衛音楽まで幅広いレパートリーをこなす。和歌山市在住