縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

とらふすクラシック100回記念寄付コンサート

とらふすクラシック・92。
 とらふすクラシック100回記念寄付コンサート
           ピアニスト 宮下直子
クラシックの世界でコンサート告知記事というものは、もっぱら批評家や文芸担当者によって書かれるもので、ごく一部の選ばれた演奏家にしかチャンスは巡ってこないのが一般的です。そんな常識を破ったのが、わかやま新報「とらふすクラシック」という、クラシック演奏家自身がコンサートを告知できるコラムです。

その100回を記念して、3月21日(木・祝)フォルテワジマ4階大ホールにて、当コラム執筆経験のある演奏家が集まり、様々な楽器で様々な時代の作品を演奏することになりました。さらに、このコンサートは「きのくに音楽祭」プレコンサートと銘打って、この秋開催される「きのくに音楽祭」を広く知ってもらい、またその収益を音楽祭に寄付することを目的としています。奇しくもコンサート当日の3月21日は、J.S.バッハムソルグスキーの誕生日に当たり、これらの要素を軸にプログラムを3部構成にしてみました。

第1部では、バッハのエキスパートのお2人に登場して頂き、ヴァイオリンパルティータ第2番の「シャコンヌ」を金谷幸三のギター、同じく「イタリア協奏曲」を山名敏之のチェンバロで。 第2部では、「きのくに音楽祭」の紹介を兼ねて、ソプラノの谷野裕子のパーセル、黒江万金堂のフルートとギターで武満徹の演奏など、南葵(なんき)音楽文庫のコレクションや邦人の作品、またベートーヴェンソナタ「月光」などの名曲を。 第3部では、ムソルグスキー組曲展覧会の絵」を碇理早、上野絵理子、瀧本裕子、山名敏之、宮下直子の5人のピアニストが弾き繋ぎます。

プログラムが出来上がってみると、予想以上にユニークな内容となり、特に「展覧会の絵」は元来ピアノの独奏作品を5人で演奏するという相当無謀なもの。成功すればきっとクラシックコンサートの可能性が桁違いに広がるはずです。「えっ?それ何?面白そう!」と思われた方は、是非是非お運び頂きますように‼︎ そして「きのくに音楽祭」にも興味を持って頂きますように‼︎

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プロフィール 宮下直子
和歌山市在住。東京藝術大学卒業。在学中安宅賞受賞。ロンドン留学を経て帰国。 各地で演奏活動を重ね、県文化奨励賞、市文化奨励賞受賞。相愛大学京都市立芸術大学講師。