縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

3年間の想いを込めて「中谷政文と市響」定期演奏会

とらふすクラシック・268
3年間の想いを込めて「中谷政文と市響」定期演奏会
     和歌山市交響楽団理事 髙橋巧二
9月11日(日)15時から、和歌山城ホールにて、和歌山市交響楽団(以下市響)第55回定期演奏会が行われます。メイン曲はシベリウス交響曲第2番。そして、ソリストに、2018年度和歌山市文化奨励賞・2020年度和歌山県文化奨励賞を受賞された和歌山市出身のピアニスト中谷政文さんをお迎えし、モシュコフスキー作曲ピアノ協奏曲を演奏致します。

振り返れば・・・あれは3年前。2019年の夏。翌年6月に予定していた定期演奏会ソリストとして中谷政文さんにご出演を依頼。その時中谷さんより提案されたのがモシュコフスキーの協奏曲でした。正直なところ知っている人は少ないですよね。それからこの未知の曲の練習に取り組み始めたところ、周知の通りの新型コロナ禍。市響の2020年定期演奏会も中止。しかし練習するほどに知るモシュコフスキーの魅力。翌年に再度この曲にチャレンジすることを即決し、感染の収まりを待って練習を再開しました。しかし、収束と拡大を繰り返す新型コロナ感染の波。ついに2021年も苦渋の決断で2年連続の定期演奏会中止となりました。

この3年間、練習を始めては中断、また練習を始めては中断、そして本番中止の繰り返し。それでも心折れずに、ようやくたどり着いた3年ぶりの定期演奏会。その間、中谷さんは昨年11月には日本センチュリー交響楽団と競演されるなど、和歌山県が誇るピアニストへと一段と飛躍されました。その演奏は驚くほど情熱的でパワフルでロマンチックです。なかなか聴く機会の少ないモシュコフスキー作曲のピアノ協奏曲。中谷政文さんと市響の3年間の想いの込もった演奏で是非お楽しみ下さい。お子様連れも大歓迎です。親子でもお気軽にお越し下さい。

演奏会は9月11日(日)15時開演、和歌山城ホール大ホール、入場料1000円(学生500円)※未就学児無料。チケットは、和歌山城ホールプレイガイド(073-432-1212)まで。

プロフィール 髙橋巧二
和歌山大学在学中に和大交響楽団和歌山市交響楽団に在籍。現在、和歌山市交響楽団理事、関西トランペット協会会員、アマチュアトランペット奏者