縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

南葵音楽文庫寄託5周年コンサート

とらふすクラシック・207
南葵音楽文庫寄託5周年コンサート
紀州徳川家第16代当主徳川頼貞侯が創設した世界的音楽コレクション・南葵音楽文庫。読売日本交響楽団から寄託され、和歌山の県立図書館に里帰りして5年がたち、記念の読売日本交響楽団和歌山公演が開催されます。わが国を代表するオーケストラの演奏を、2年に1度楽しめるのは、とても嬉しいことです。

今回も、ネイラー作曲の序曲「徳川頼貞」、頼貞侯の英国留学時代の師が、頼貞侯のために書下ろし、平成29年に約1世紀ぶりに演奏された序曲で幕があきます。続いて、テレビでもおなじみのピアノ界の貴公子・清塚信也さんが登場し、グリーグ作曲のピアノ協奏曲 イ短調 作品16を共演します。ティンパニの印象的な導入部と共に登場するピアノの流れ落ちるようなフレーズは、テレビでもよく使われ、とてもドラマティックで、ピアノ協奏曲のなかでも人気の高い曲です。休憩を挟んで、ベートーヴェン作曲の交響曲第7番 イ長調 作品92。若いそして情熱溢れる指揮棒から、反復されるリズム、そしてリズム。熱狂的な交響曲のフィナーレで幕をおろすことになるでしょう。

今回、読売日本交響楽団を指揮をするのは原田慶太楼さん。原田さんは、日本とアメリカに拠点を置き、オペラも含め幅広い活動を重ねています。2020年からアメリジョージア州サヴァンナ・フィルの音楽&芸術監督、2021年4月からは東京交響楽団正指揮者就任など目覚しい活躍を続けている期待の俊英です。5月には、アメリカに居住権を持つ若い指揮者の活動を支援するショルティ財団よりキャリア支援賞を5度目の受賞、さらに7月には京都市交響楽団、8月にはNHK交響楽団と共演など、いま人気沸騰中といえます。

この演奏会は、6月8日(火)19時から、和歌山県民文化会館大ホール。全席指定3800円。問合せは同館(073-436-1331)1985年生まれの原田さんと1982年生まれの清塚さん、この若い才能の競演は、見逃せません!