縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

「頼貞&パブロ・カザルス」リスペクトコンサート

とらふすクラシック・285
「頼貞&パブロ・カザルス」リスペクトコンサート

新年春早々、歴史ロマンにあふれ、クラシックファンならずとも楽しめるユニークなコンサートが、県立図書館メディア・アート・ホールで行なわれます。この写真の中央が、音楽の殿様で知られる紀州徳川家の16代当主徳川頼貞候、写真の右側がオランダの世界的チェロ奏者ジョセフ・ホルマン、左の写真は、20世紀最大のチェリストパブロ・カザルスです。この三人にまつわる物語と名曲、さらに秘曲で綴るのが「頼貞&パブロ・カザルス」リスペクトコンサートなのです。

1923年、頼貞候は、ホルマンを日本に招き、頼貞候が東京に建てた日本初の音楽ホール「南葵楽堂」で演奏会を開催しています。そのホルマンの残した楽譜1000点が、いま県立図書館にホルマン文庫として保管されています。ほとんど演奏されずにきたチェロ音楽の知られざる宝庫なのです。今回のリスペクトコンサートでは、ホルマン文庫からの作品を、チェリストが書いた作品を広めることをライフワークにしている、チェロ奏者・林裕さんに弾いていただきます。また、頼貞候ゆかりの楽曲として、ベートーヴェン: チェロソナタ第3番、そしてベートーヴェン「大公」トリオに並ぶ傑作と知られるメンデルスゾーン: ピアノトリオ 第1番も演奏されます。ピアノは佐野まり子さん、ヴァイオリンはマウロ・イゥラートさんです。

また、パブロ・カザルスと頼貞候が同じ船上で過ごした秘話などを、南葵音楽文庫研究員の美山良夫さんがわかりやすく解説します。頼貞候へのリスペクトと親しみを身近に感じさせてくれることでしょう!

この演奏会は、1月7日(土)午後2時から、前売3千円、 当日4千円、 学生千円。前売チケットは、和歌山城ホール、和歌山県民文化会館のプレイガイドで取扱中です。WEB:https://musicmart.zaiko.io/item/351883。問合せは、県立図書館文化情報センター 073-436-9530 まで(新春は1月4日から)