とらふすクラシック・189。
ベートーヴェン「幻想曲風ソナタ」
和歌山市本町2丁目フォルテワジマ4Fのフォルテピアノ広場。ストリートピアノよろしく、だれでも気軽に、いろんな演奏者の音楽を楽しめるスポットとして、お買い物客に愛されています。ピアノの名器・ベーゼンドルファーの音色に誘われ、自由に出入りできる気兼ねなさも人気のようです。
そのピアノ広場のレギュラー・ピアニストの木谷悦也さんが、生誕250年のメモリアル・イヤーを迎えている大作曲家、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ2曲を弾きます。どちらかというと、ピアノ広場では、聞きやすい曲、馴染みやすい曲など、小品やオリジナルを弾くことが多かった木谷さんですが、メモリアル・イヤーには、ベートーヴェンのソナタを弾いてみたい衝動にかられたようです。
今回のプログラムは、ピアノ・ソナタ第13番 変ホ長調Op.27-1とピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」Op.27-2です。いずれもベートーヴェン自身により「幻想曲風ソナタ」との名づけられ、厳格な楽式によるソナタと自由な幻想曲との融合がみられています。とりわけ14番は、ベートーヴェンの三大ピアノ・ソナタの一つとして知られています。木谷さんの心境を映し出す演奏になることは間違いありません。
木谷さんは、和歌山市生まれ、大阪音楽大学器楽科ピアノ専攻を首席で卒業。ミュンヘン音楽大学、パリ・エコール・ノルマルにてピアノ、指揮法を学びます。アーヘン市立歌劇場音楽総監督助手、ガウディ・ミュージカル音楽監督を務め、2012年1月にはスペインにてピアノ・コンサートを開催。帰国後も、ピアニスト・指揮者としての音楽活動を重ね。昨年10月「演劇街道きのくにプロジェクト✖️紀三井寺開創1250年記念 千年前から君を探していた」では、全曲作曲し自らのピアノ演奏で舞台を盛り上げました。
この演奏会は、今週16日の土曜日14時から、フォルテピアノ広場で、観覧無料で行なわれます。ぜひ、お越し下さい。