縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

生きているということ

本日付け、わかやま新報、とらふすクラシック・121。
 生きているということ
    朗読グループイーマ代表・カタリスト 福山ひでみ
戦後七四年、記憶する人も年を追うごとに少なくなり、「あんな思いは二度としたくない。」という「あんな」を語れる人はいつか必ず一人もいなくなる日がきます。「明日をつむぐ朗読会」は戦争を描いた作品を朗読することで、平和や命の尊さをそれぞれに考え、「あんな日
々」に想いを寄り添わせるひと時を共有したいと、二〇一三年にスタートしました。戦後七〇年にあたった第三回からは県立図書館と私たち朗読グループイーマとの共催となり、朗読だけでなく県下で活躍される音楽家の皆さんにも応援していただける催しとなりました。

第七回を数える今年のテーマは「生きているということ」です。今、生きている私たちが特攻隊の若者が家族に宛てた最後の手紙や、ひめゆり学徒隊の生存者が残した手記を朗読します。また、「満州開拓青少年義勇軍」として満州に渡り、敗戦後、ある婦人から貰った飯盒で周りの人々の命をもつないだ体験を綴った、紀の川市の上村正次さんの手記をご紹介します。

言葉にならない事は多い、むしろ多くの事が言葉にならない。書き手はそれでも「伝える」ために懸命に言葉を綴る。朗読は言葉を声にたてる。声には言葉以上の情報が含まれると思います。書き手と言葉の間に「声」を置くことで、より書き手の想いが届くようにと声に立てるのが私たちの目指す朗読です。

第七回明日をつむぐ朗読会~生きているということ~八月二五日(日)一三:三〇開場、一四:〇〇開演、県立図書館2Fメディア・アート・ホール、入場無料(事前申し込み不要)出演:福山ひでみ 朗読グループイーマ 福山朗読教室有志 小林睦郎(朗読)池田香弥(朗読)藤田泰成(キーボード)ミノハーポ(ブルースハープ)平野陽平(ハンドパン)矢倉愛(ソプラノ)森下美和(ピアノ)康香(オリエンタルダンス)ダンス監修:Eva香陽、音響効果:山崎悟。皆様のお越しをお待ちしています。問合せ:和歌山県立図書館(073-436-9500)
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プロフィール 福山ひでみ
和歌山市生まれ、大阪芸術大学放送学科卒業後、和歌山放送等パーソナリティーとして活躍。その後、独立。ナレーション・朗読・MCなど「声」のスペシャリスト。