縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

97年ぶり演奏!ネイラー作曲・序曲「徳川頼貞」

本日付け。とらふすクラシック・34。
 97年ぶり演奏!ネイラー作曲・序曲「徳川頼貞
        和歌山ライブの歩き方 岩橋和廣

いよいよこの日曜日から、紀州徳川家16代当主であった徳川頼貞候が莫大な私財を投じて集めた音楽資料「南葵音楽文庫」のプレオープンが、県立図書館や県立博物館ではじまります。ベートーヴェンやリストなど大作曲家の自筆楽譜、ワーグナーがロンドンで指揮した際のベートーヴェン交響曲第9番」の初版本など世界的なクラシック音楽の資料約2万点が、順次公開されていくのです。

頼貞候は、学習院中等科時代から音楽に熱中、その後英国留学のケンブリッジ大学で音楽を専攻、同時に多くのオペラやコンサート鑑賞を通じて、欧州の音楽文化を学びます。帰国後、東京麻布に日本で初めての音楽専用ホール”南葵楽堂”を建て、音楽専門図書館を併設します。その所蔵コレクションが、南葵音楽文庫です。

そして、音楽の殿様・頼貞候の情熱と夢を甦らせる記念の演奏会が、国内屈指の名門オーケストラ読売日本交響楽団(指揮:川瀬賢太郎さん)により行われます。頼貞候が英国留学時代の師だったネイラー作曲の序曲「徳川頼貞」で幕が開きます。この曲の楽譜は、南葵音楽文庫に収蔵されています。そして、”南葵楽堂”のオルガン設置を記念するコンサートで初演されて以来、実に97年ぶりに演奏されるそうです。そして、仲道郁代さんをピアノに迎えての、モーツァルトのピアノ協奏曲第26番「戴冠式」、関東大震災や大空襲など、さまざまな数奇な運命をくぐり抜けてきた文庫を暗示するようなベートーべンの交響曲第5番「運命」と続きます。

南葵音楽文庫寄託記念、読売日本交響楽団和歌山特別公演は、12月6日(火)19時より、和歌山県民文化会館大ホールで行われます。全席指定で、S席3000円(高校生以下1500円)、A席2000円(高校生以下500円)問合せは同館( 073-436-1331)まで。
 

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