縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

中学生と共に歌い継ぐ「花は咲く」「群青」 第48回市響・市響合唱団定期演奏会

わかやま新報
とらふすクラシック・338
中学生と共に歌い継ぐ「花は咲く」「群青」
  第48回市響・市響合唱団定期演奏会
       和歌山市交響楽団理事 髙橋巧二

今年も「第48回和歌山市交響楽団・市響合唱団定期演奏会」が開催されます。プログラムは、チャイコフスキーバレエ音楽くるみ割り人形」から第2幕、合唱曲として大変有名な高田三郎作曲合唱組曲水のいのち」、和歌山市中学校合同合唱団による「花は咲く」「群青」です。

この演奏会は、昭和51年に「オラトリオ演奏会」としてスタート。和歌山市中学校合同合唱団は、第3回演奏会に初登場して以来40年以上に渡り、「アヴェ・マリア」や「美しく青きドナウ」等を歌ってまいりました。今回歌う「花は咲く」「群青」は、第42回から毎年歌い続けて今回で5回目になります。

ご存知のとおり、この2曲は東日本大震災からの復興を願って生まれました。「花は咲く」は、NHKの復興支援プロジェクトとして、宮城県出身の音楽家2人が作詞作曲。「群青」は、大震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市立小高中学校の3年生が、卒業を前にして、震災で亡くなった生徒や避難のため全国に散った友達への思いを、音楽教諭の小田美樹先生が書きとめて歌詞にし、曲をつけて誕生しました。どちらの曲も全国各地で今も大切に歌い継がれています。

東日本大震災から13年。阪神大震災からは29年。そして今年、年が明けた1月1日『能登半島地震』。日本全国に衝撃が走りました。「花は咲く」「群青」は、今までも演奏するたびに被災地のことに想いを巡らせますが、今年は特にその抒情的で美しい旋律と歌詞が胸に刺さります。これからも和歌山の中学生と共に、この曲をしつかりと歌い継いでゆきたいと思います。是非皆様も中学生の澄んだ歌声に心癒して頂き、被災地のことや地震津波への備えにも一緒に想いを巡らせてみませんか。

演奏会は2月11日(日)午後1時30分開演、和歌山城ホール大ホール。入場料1500円(学生500円)※未就学児無料/お子様連れ大歓迎!前売りは同ホール(073-432-1212)で取り扱い中。詳しくはQRコードをご覧ください。
プロフィール 髙橋巧二
和歌山大学在学中に和大交響楽団和歌山市交響楽団に在籍。現在、和歌山市交響楽団理事、関西トランペット協会会員、アマチュアトランペット奏者、