縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

響きあう美術と音楽「美術と音楽の出会い」展より

とらふすクラシック・305
響きあう美術と音楽
 「美術と音楽の出会い」展より
     和歌山県立近代美術館 藤本真名美
和歌山県立近代美術館(和歌山市吹上)では、7月30日(日)まで「コレクション展2023-春夏」を開催中です。美術館の豊富なコレクションをご紹介するこちらの展覧会で、今回「美術と音楽の出会い」を特集するコーナーを設けています。

ここでは、シェーンベルクの音楽に感化を受けて先駆的な抽象絵画を発表したカンディンスキーをはじめ、近代以降の美術と音楽に関わる作品を展示して、美術家と音楽家たちが互いに意識し、強く惹かれ合いながら創作活動を行なってきた様子をご覧いただけます。

また、美術作品によってイメージが生み出された現代のレコードジャケットも多数展示。クラシックからジャズ、ロックなどのジャンルにも、アートとサウンドの「出会い」が実現されています。イーゴリ・ストラヴィンスキージャン・コクトーヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコとアンディ・ウォーホルサンタナ横尾忠則や、 マイルス・デイヴィス池田満寿夫武満徹宇佐美圭司ほか、ピンク・フロイドレッド・ツェッペリンのジャケットを手がけたヒプノシスのデザインなどにも光を当てています。

この特集に関連して、展覧会企画者でもある当館館長の山野英嗣によるレコードコンサート&トークを実施予定です。出品作品の解説とともに、館長の選曲による展覧会の関連レコードを、和歌山市のウメダ電器の梅田寛さんが製作されている全方位スピーカー「Kaguya」にてお聴きいただきます。梅田さんの竹製のスピーカーは、和歌山県のプレミアわかやまにも登録されている県産品で、先日、関西テレビの番組「よ~いドン!」では「となりの人間国宝さん」にも認定されました。

コンサートは6月17日(土)14時から(13時30分開場)。会場は、和歌山県立近代美術館2階ホール。入場無料、先着60名。詳細はQRコードからご覧ください。問合せ:同美術館(TEL073・436・8690)まで。月曜休館。

プロフィール 藤本 真名美 
2014年より和歌山県立近代美術館学芸員。主な専門は近代日本画
*協力 ウメダ電器代表 梅田寛(「となりの人間国宝さん」)