とらふすクラシック・２５９
誕生！和歌山フィルハーモニー管弦楽団
和歌山フィル！事務局長 小西基
和歌山に来て13年。和歌山にプロオーケストラがないことを不思議に思っていた。近隣他府県では演奏会も多く、そこまで出向ける方々にとっては特に気にならなかったかもしれない。しかしオーケストラは好きだが、他府県まで行く余裕がない人や、興味はあるが、どこから入っていいかわからない、という入門者、子どもが小さいから行けない、といった子育て世代も少なからずいるのではないだろうか。さらに、オーケストラが奏でるクラシック音楽は子どもの情操教育として重要であるはずだ。そうであるならば、地域に根付いたプロオケが絶対に必要だと思った。
私自身、アマチュアではあるが、仲間と様々な企画を打った。多くの方々と楽しい時間を共有できたが、一方で活動に限界も感じていた。そんな時に、同世代であり、師である福田浩丈さんから「プロオケを作ってみませんか」と一声。待ってました！となり、運営陣形を整え、和歌山県内外の演奏家に声をかけ、和歌山フィルハーモニー管弦楽団の種を作った。数社から協賛を頂くことも叶い、身が引き締まる思いである。
第一弾は「夏休み！第１回ファミリーコンサート」。メインターゲットを子ども、子育て世代、クラシック初心者として、8月7日(日)に岩出市の一乗閣にて開催する。指揮に橋本市出身の木下麻由加さん、ソリストに岩出市在住でソプラノ歌手の米山茉莉子さんを迎え、司会に和歌山市でリトミック教室を展開する、こにしこさんを起用。
これまでのコンサート運営で蓄積したノウハウと、音楽の専門家達の力を結集して、きっと楽しい時間を皆様と共有することができると信じている。夏の暑い時期ではあるが、是非足をお運び頂きたい。今後は、地域の皆様がもっと気軽に本格的なクラシック音楽を楽しめるサロンコンサートや、大編成の交響曲などにもチャレンジしたい。種から芽が出て、大木になる過程を暖かく見守って頂ければ、この上ない幸せである。
小西基 プロフィール
神奈川県出身。’09年東北大学大学院工学研究科博士課程前期修了。
同年和歌山市内企業へ就職。和歌山市交響楽団等で演奏活動の他、
ensemble*familiar*代表として劇団と舞台共同制作など精力的に活動。
