縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

アーカイブで楽しむ 県文50周年記念コンサート

とらふすクラシック・184。
  アーカイブで楽しむ
    県文50周年記念コンサート
1970年11月に開館し、本年50周年を迎えた和歌山県民文化会館。記念コンサート「奏でる50周年」が22日に、大ホールで開かれました。そしてその模様は、ライブ配信され、アーカイブは12月31日まで無料で視聴することができます。

コンサートの第1部は、今年生誕250年のベートーベン作曲の「ピアノ、バイオリン、チェロと管弦楽のための三重協奏曲」、トリプル・コンチェルトとも呼ばれている作品です。3人のソリストをそろえなければならず、なかなか演奏される機会の少ない協奏曲です。県ゆかりのアーティストとして、バイオリンは東京藝術大学学長の澤和樹さん、ピアノは相愛大学京都市立芸術大学の講師を務める宮下直子さんが登場、チェロの山澤慧さんと共にソロを務めました。管弦楽は、飯森範親さんが指揮する日本センチュリー交響楽団で、ピアノトリオとオーケストラというユニークで絶妙な掛け合いが楽しめ、会場はとても美しい響きに包まれました。

演奏後に、澤さんと宮下さんによるトークセッションが設けられ、県文50周年への熱い思い出を語られました。開館の年、小学生だった宮下さんは、音楽コンクール入賞者としてここのステージに立たれたそうでが、小学生にとっては、ピアノまで歩くのがとても遠く感じられたそうです。また当時、高校生だった澤さんは、開館記念公演の一環であったオペラ「大仏開眼」(注:同年初演の文化庁委嘱作品)が今も記憶に鮮やかに残ると共に、何度もステージに立ってきた思い出を振り返られました。お二人のお話からも、県民文化会館が永年にわたり果たしてきた役割が非常によくわかるトークセッションでした。

コンサート第2部のドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」含め、この記念コンサートのアーカイブは、県民文化会館のホームぺージからご覧になることができます。HP:https://kenbun50.telewaka.tv/