今日付け、わかやま新報”とらふすクラシック・63”
市響がバルトークに挑戦するって!?
和歌山市交響楽団理事 郄橋巧二
みなさん、バルトーク作曲「管弦楽のための協奏曲」ってご存知ですか?言い換えれば「オーケストラのためのコンチェルト」なので、通称『オケコン』と呼ばれ親しまれ、同時に畏怖されています。この曲はバルトークが1943年に作曲し、翌年ボストン交響楽団で初演された20世紀の比較的新しい曲です。全5楽章からなり交響曲と言ってもよいくらいの曲ではありますが、オーケストラの各パートがまるで「協奏曲の独奏楽器」のように使われていることから、この題名が付けられています。つまり各パートに協奏曲の「ソリスト級の高度な技術」が要求される難曲です。
今年、和歌山市交響楽団(以下「市響」)は、第53回定期演奏会を行ないますが、なんと今回初めてこの『オケコン』に挑戦します。プロオケの入団試験曲にも出るこの曲。私の知り合いのプロトランペット奏者に「今年の定演で『オケコン』をするんです」と話したところ、「えっ!プロの方がおられるんですか?」と聞かれ、「全員アマチュアです」と申し上げると、「・・・」一瞬絶句。「大変な曲ですよ」と同情されてしまいました。さらに市響のようなアマオケの場合、団員の多くは仕事や子育ての真っ最中。曲の難易度に加え、毎週日曜の練習に集まること自体がひと苦労。でも「いつかは『オケコン』を!」という団員の熱い思いの結晶として、今回あえて難曲に挑戦します。「和歌山市にも『オケコン』が出来るレベルの市民オケがあるんや!」と言うところを知って頂きたく、是非ご来場下さい。
演奏会は、この日曜日、7月1日14時から、和歌山市民会館大ホール。曲目は、ヘンデル「水上の音楽」組曲(ハーティ版)、チャイコフスキー「くるみ割り人形」組曲、そして、バルトーク「管弦楽のための協奏曲」です。入場料は1,000円(学生500円/未就学児無料)お子様連れ大歓迎・母子室もあります。問合せは、同市民会館(073-432-1212)まで。
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プロフィール 郄橋巧二 1957(昭和32)年大阪市生まれ、和歌山市在住。和歌山大学在学中に和大交響楽団と和歌山市交響楽団に在籍。現在、和歌山市交響楽団理事、関西トランペット協会会員、アマチュアトランペット奏者
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