大正浪漫展~竹久夢二と音楽~
わかやま新報
とらふすクラシック・390
大正浪漫展~竹久夢二と音楽~
海南下津の紀州徳川家の菩提寺・国宝で知られる長保寺に、嫁いできたソプラノ歌手・ 瑞樹比美香さん。彼女の歌声、歌姿には、ぴったりと、作曲家の小内將人さんから、竹久夢二の童話「クリスマスの贈物」をオペラに作曲してプレゼントされたことから、大正浪漫展ははじまります。
感激した瑞樹さんは、童話ができて100年目の今年9月に、和歌山城ホールで初演を行おうと心に決めます。そして、改めて竹久夢二のことを学び、大正期が日本の音楽はじめ文化にとても大切な時代だったことを知り、この作品の時代を感じながら、同時に大正期の元気な和歌山を再認識、音楽や映画を通じて、未来に繋がろうと、大正浪漫展を開催するに至ったのです。
展示エリアには、駄菓子屋の夢博物館所蔵の夢二が描く「セノオ楽譜」表紙画、海南黒江で見つかったラッパ式の蓄音機、大正期に華開いた南葵文庫の資料、建築家・森川清太郎の活動寫眞館の図面などが展示されます。
ステージエリアでは、講演や朗読、コンサートや上映会と11イベントが開催されます。 基調講演は 「大正時代の和歌山市 」(元和歌山市立博物館総括学芸員 太田宏一)、「大正期の音楽とセノオ楽譜 (林淑姫 明治学院大学大学院客員教授、南葵音楽文庫研究員)。「夢二と、そのロマン主義-少女と子どもの世界」(岡部昌幸 帝京大学名誉教授・荏原 畠山美術館館長)の各先生方のお話です。
大正時代の作品を中心に、みんなで歌う歌声喫茶、郷愁のハーモニカ演奏、福山ひでみさんの朗読会、演歌歌手・宮本静さん「大正浪漫の世界」、そして瑞樹比美香さんのソプラノコンサートとディナーショーと盛り沢山です。中でも異色なのは「活弁」、バンツマの チャンバラ無声映画を即興のピアノ演奏と弁士の台詞でお届けします。
大正浪漫展は、3月1日(土)~3日(月)まで3日間、和歌山城ホール1階展示室で行われます。展示エリアと講演は参加無料、予約も不要です。ステージイベント等、詳しくは、ORコードからご覧ください。