縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

バッハ無伴奏を弾く ヴァイオリニスト 北島佳奈

とらふすクラシック・328
バッハ無伴奏を弾く
   ヴァイオリニスト 北島佳奈

この度、11月26日(日)午後2時より、ルルホールに於きまして「北島佳奈バッハ無伴奏を弾くⅠ」を開催させていただきます。バッハは、私の憧れであり、音楽を生きる軸でもあり、今までも、そしてこれからもずっと追い求めてゆくものであります。

ヴァイオリン一本で、一つの世界を創るバッハを体現したいと、ずっと思い続けておりました。「そう思うのなら、『今』しかない」と、背中を押してくださった方がいたのです。「『いつか』なんて思っていたら弾ける日は永遠に来ない」と、その時私も思いました。

バッハに向き合う日々の中で、バッハの何に魅せられているのかを考え続けております。人知を超えた大きな目で俯瞰されたような空間がバッハの世界なのでしょうか。その中でバッハの音符が活き活きと動きます。楽譜には、いっぱいの音符が連なっています。今では、日々の喧騒の中でバッハを思わず口ずさんでいる自分がいるのですが、不思議なことにバッハはどの場面にも違和感を感じさせないのです。新しい発見でした。

音楽をする上で、未熟な自分など思い知らされてばかりです。たった一人で無伴奏だけの演奏会をするという大それたことをさせていただきます。自分の創り上げてきた音が、ルルホールの紀州杉に囲まれた中でどんな響きを醸し出すのでしょうか。ホールとヴァイオリンの「樹」どうしが呼び合い、目の前で聴いて下さるお客様の呼吸、ぬくもり、ルルホールのすべてと調和を遂げたバッハの音符にハッとさせられる瞬間に出合うことを期待している、自分自身がいます。

ルルホールで活きづくバッハの音符が広がる時空間を、共有していただけるよう、ぜひ皆様にお聴きいただきたくお願いいたします。

この日のプログラムは、無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番と第2番、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第1番。チケットは会場5千円、配信3千円。同全曲演奏会Ⅱ は2024年4月21日(日)に行います。

ヴァイオリニスト 北島佳奈
和歌山市生まれ、4歳からヴァイオリンを始め、京都市立芸術大学、大学院在学中、ドイツに留学。帰国後、各地で活動を重ね、和歌山青年会議所アゼリア賞、大桑文化奨励賞、和歌山市文化奨励賞受賞。