縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ上映会

とらふすクラシック・276。
イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ
   魅惑のライブ上映会
伏虎シネオペラの会 代表 西川和樹
伏虎シネオペラの会、第二回上映作品は「イル・ヴォーロ with プラシド・ドミンゴ 魅惑のライブ~3大テノールに捧ぐ~」。イル・ヴォーロは3人組の若きイタリア人男性オペラ歌手。オーディション番組に出演した事がきっかけとなり結成され、圧倒的な歌唱力と3人が持つ独特の色気に男女問わず虜にされてしまう。この夏3度目の来日を果たし、大阪を始め日本全国のファンがその歌声に酔いしれた。また本作品で彼等と共演をするプラシド・ドミンゴは、90年代3大テノールとしてパヴァロッティカレーラスと共に人気を博した一人である。

本作品はライブを映画作品として公開、彼等の歌唱力、裏方スタッフによる演出もさることながら、イタリアの世界遺産・サンタ・クローチェ聖堂前を舞台に2万人の観衆が集まったのは注目すべき点である。日本にも多くの世界遺産が有るが、日本でライブ会場として使用する世界遺産は奈良・薬師寺くらいしか私の記憶にない。私たち多くの日本人は世界遺産という名の元、保全の対象として見てはいないだろうか?もし「熊野古道でライブをします!」と言うミュージシャンがいたならば我々は何を考えるだろうか?

世界遺産の多くは信仰と繋がりが深い。人がいない場所で信仰は産まれない。であるならば私たちの祖先が残した信仰や文化とどの様に向き合う事が大切なのか、私たち一人一人の願いを闊達に表現し合い、新しい文化を創る、お互いを尊敬しあえる場所はきっと信仰と芸術が大きく開けたところなのだ。本作品は信仰×芸術が何重にも重なり2万人の感動がスクリーンを通して感じる事が出来る。この感動は彼等が持つ歌唱力はもちろん、日本に蔓延る閉塞感の打破のチャンスと感じ取れる作品となっている。

この上映会は、明日10月21日(金)和歌山城ホール、開演午後2時半。マチネでお待ちしております。前売2500円。当日2800円。問合:080-3764-8811まで

西川和樹 プロフィール
伏虎シネオペラの会代表。和歌山城ホールの建つ元伏虎中学校の卒業生。京都在住。
新しいホールに相応しいエンターテイメントをと、この4月から大画面での日本語字幕付の特別上映会を行なっている。