本日付け。とらふすクラシック・76。
天上の響きに誘われて〜グランドハープの魅力
和歌山ライブの歩き方 岩橋和廣
先日、兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホールに行く機会がありました。響の会というクラシックの作品発表のコンサートでした。和歌山市の作曲家・竹家富紀子さんの新作「銀の草原 金の月ーフルートとハープのためのー」が、岡本万貴さんのフルートと川口麻紀さんのハープで発表されました。生石高原のススキの大海原が目に浮かぶ幻想的な素敵な作品でした。この作品の和歌山初演は、12月に予定されているそうで楽しみです。
また、響の会コンサートでは、ハープとエレクトリックハープを一人の奏者が演奏するという、世界で初の試みではないかと思われる橋本玲子さんの作品が、福井麻衣さんの演奏で披露され、とても印象に残りました。ハープの可能性を追求する姿勢に驚かされたといっていいでしょう。
10月21日の平野花子さん ハープの調べ〜ソロ リサイタル〜の前に、ハープの新しい取り組みを聞くことができてラッキーでした。というのも、オーケストラの一員としてのハープは目にする機会は多いのですが、独奏として聞くチャンスはなかなか無かったからです。
平野さんは、1988年生まれ。7歳よりグランドハープを始め、日本ハープコンクールなどで受賞を重ね、2007年第7回USA国際ハープコンクールにて日本人として初めて本選に残り、銀メダルと特別賞を受賞。これまでNHK FM、BSなどメディアに紹介され、各地の音楽祭にも数多く出演。また、2009年のライブ録音CD「平野花子ハープデビューリサイタル 雨に濡れた庭」は、毎日新聞で「音楽の化身のような若手ハーピスト」と評され話題になりました。続く2枚目のCD「オルフェの宝」は『レコード芸術』誌特選盤となった表現力豊かな注目のハーピストです。
今回の演奏会では、シュポア「幻想曲」やトゥルニエ「妖精」などハープの名曲たちに加えて、J.S.バッハ「リュート組曲BWV996」などもハープで聞けるのは楽しみです。
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