縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

南葵音楽文庫!定期講座の面白きこと

本日付け。とらふすクラシック・41。
  南葵音楽文庫!定期講座の面白きこと
        和歌山ライブの歩き方 岩橋和廣

紀州徳川家16代当主であった徳川頼貞候が集めた世界的な音楽資料”南葵音楽文庫”、昨年12月から里帰り、和歌山県立図書館に閲覧室が設けられ、簡単な手続きで手にとって読むこともでき、好評のようです。また、この日曜日に、同文庫の内容や紀州徳川家とのゆかり等について、第1回となる定期講座が行なわれ、多くの熱心な音楽ファンが集まりました。
今回のテーマは「徳川侯爵(マルキ・トクガワ)交遊録〜大音楽家と出会った日本人 プロコフィエフ:日本滞在の真実と幻のソナタ」講師は、専門家の篠田大基さんと近藤秀樹さん。
頃は100年前、1918年(大正7年)のできごと。「べートーヴェンの交響曲第9番」が徳島の坂東俘虜収容所で日本初演された年。また、頼貞候念願の日本で初めての音楽ホール・南葵楽堂が開堂され、第1回の秋季演奏会が行なわれた年でもあります。この年に、ロシア革命を逃れて、ピアニストとしても作曲家としても世界的に名をなしていたプロコフィエフが日本に立ち寄ります。思いもかけず船待ちで長逗留となったプロコフィエフは、東京等でピアノ大演奏会(リサイタル)を開き、また頼貞候と会食し作曲の依頼を受けるなど旅費稼ぎに奔走するのです。頼貞候の依頼したピアノソナタは幻となったものの、まったく同時時代に生きた頼貞候とプロコフィエフ。この偶然の出会いと行き違いを、頼貞候の「薈庭樂話」とプロコフィエフの「日本滞在日記」を対比しながらの解説、実にドラマティクでまさに歴史秘話の楽しさ!いくつかのプロコフィエフの本人演奏のCDも流れ、その時代に引き戻されたような会場の雰囲気でした。
このように、わかりやすく、楽しい講座の2回目は、3月4日(日)13時30分〜、会場は和歌山県立図書館2階講義研修室。参加費は無料、定員は約60名の先着順。申込は2月23日までに同館サービス課(073-436-9500)、またはhttps://www.lib.wakayama-c.ed.jp/から。
 

クリック→にほんブログ村 音楽ブログへ