縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

木曽音楽祭・2 フェスティヴァルコンサートI

木曽福島2日目。天気も良く、昼まで何もないのでドライブだ。
正確に言ふと、朝風呂と珈琲を求めて開田高原に向かった。
早朝の高原の道は、快適だが、何もない。地蔵峠を経て・・・
気持ちよいポイントで写メしていると、畑の持主の親父が軽トラでやってきた。

親父は畑の準備しながら、しばし世間話に応じてくれた。
そして「やまゆりの湯ならやってるよ」とカーナビ示して教えてくれた。
走ってみるとこの湯は10時からの営業で、また走りだす。
ラッキーにも、すぐ近くに”営業中”の小さな看板をみつけハンドルを切った。
それが、標高1250mの森の中の一軒家カフェ•森の時間だった。
   
渓流釣りが高じて名古屋からやってきたマスターは人懐こい。
来てから5年まだ釣りに行っていないと言ふ。
それだけ森の時間が気に入っているのだろう・・・
おすすめのブレス珈琲と地産ブルーベリーのマフィンを注す。
二杯目に水出し珈琲、三杯目は日本茶•マスター地元の掛川茎茶を頂いた。
お喋りとパソコンで2時間弱・・・一杯目の500円だけでOKと言ふ
温泉が開く頃までお世話になったマスターに感謝して、
教えてもらった小坂温泉・けやきの湯に向かふ。

冬場は白川氷柱で賑わう小坂温泉、小さな湯船にのんびり浸かる。
単純鉄冷鉱泉(弱酸性低張性冷鉱泉)のやさしい湯で、好みかも・・・
誰も居ないのをいいことに長居して、御岳ロープウェイ駅に向かふ。
正午に集合のポイントなのだ。この頃からやや雨模様に・・
三台の車が集まり、御岳ロープウェイ山頂駅•ジーベン等で昼飯。
蕎麦入りと言ふ観光メニュそばとまとバスタを喰らった。
雑多で楽しい会話を重ね、夕刻の集合を確認して解散す。激しい雨に・・・


「雨の天気予報で、客足は随分減るんだ・・」
「いつも1時間から2時間待ちの蕎麦屋さんがある・・・」
森の時間の長話の2つのキーワードから、幻の蕎麦 ”時香志(じこぼう)に向かう。
途中の開田高原アイスクリームで、とうもろこしを喰らってしまったが、時香志着。
パーキングには、1台の車と1台バイクしかなかった。 あぁ売り切れか!
どしゃぶりの雨の中、訪ねてみるとOKだった。
    
極粗挽き寒晒し熟成もり蕎麦を美味しく頂いた。蕎麦湯もとても好みだった。
自分たちの夢を楽しく実現する珈琲屋と蕎麦屋
出逢えてとても幸せな気分になった。
まだ時間がありありて、
シュワシュワ天然炭酸泉かけながしの二本木の湯に向かふ。
鉄分で赤茶の湯、湯船に身を沈めると体の表面に無数の泡が付くカンジ。
最近、一番お気に入りのタイプの湯だ。
そして、三河屋に戻った。


福島宿の面影残す上の段の和庵 肥田亭で、全員揃って夕食を頂いた。
古民家の雰囲気を残すレストラン、
リーズナブルなコースとサービスにいたく感心した。
そして、木曽音楽祭フェスティヴァルコンサートIの会場
木曽文化公園文化ホール=標高936m×客席数716=に向かふ。
雨の中、駐車誘導もしっかりされている。
座席指定4000円。やや空席。プログラムはユニークだ。

今晩の演奏曲、フランクのピアノ五重奏曲以外は、
生演奏はもちろんCDやレコードでもこの版で聴いたことがないと思ふ。
そういふ室内楽が、若手と熟練の混ざり合うアンサンブルで楽しめる・・・
これが木曽音楽祭の妙味。39回を迎えて演奏家にも観客にも人気の元だろう。
このセレクションとミクスチャー、そして地元力。
想像を絶するサポートが、このレベルを創りだしているのだろう。
初めての楽曲にも楽しさを見つけ出し、
それぞれの演奏家の技とパッションを感じとる
室内楽の醍醐味をしっかり楽しめた一夜となった。


観客の7割は県外からで、リピーターも多いと言ふ
素晴らしいステージが、周辺の文化・歴史・自然と織り成してこそ
木曽音楽祭の魅力なんだ!としっかり体感できた一日であった。


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