縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

郷愁のハーモニカは、時を越えて

今日、LURU HALLで、
クロマテックハーモニカ奏者・山下伶さんの
メジャーセカンドアルバム「Candid Colors」リリース記念
ライブ in 和歌山があった。

「アーメイジンググレイス」からはじまって
2曲目には、ユーミンの「海を見ていた午後」という
耳なじんだ名曲のオンパレードは、
イタリア映画「ひまわり」テーマで、
ひとつのピークを迎えたように聴こえた。
ハーモニカの響きは心地よい、
時には、パワフルにも響く
若い奏者の、ヴィンテージ曲は
往時とちがった味わいを醸し出す。
満席のお客様は、堪能されたようだった。

ラストの曲は
日本コロムビアからのリリースとあって
美空ひばりさんの「川の流れのように」だ。
同社の管理楽曲という説明もあったが
嬉しい収録曲のひとつだ。

山下さんのハーモニカ2台。。。
ホーナー社製で、ひとつは黒漆ぬりだ。
ヴァイオリンと同じ音域をカバーする。


この音色に誘われて、嬉しい出会いがふたつあった。
ひとつは、もう30年以上ぶりだろうか
かつて、アロチのワンダーランドにあったボギー
そこの責任者だった山下さんだ。
なんと、山下伶さんの縁戚にあたるという。
当時、関西での最先端トレンドのカフェバー・・・
ジーベックの野井成正さんがデザインを手がけ、
ある意味、あこがれのスポットだった。
奇しくも、LURU HALLのデザインも
時の流れを超えて、野井成正さんにお願いしている。
たしか、山下久美子さんのライブ打上もボギーだったなど
思い出すこと、多々・・・

もうひとつは、ふらりと前触れもなく
有田川町・清水の赤玉食堂の親父が現れたことだ。
もう何年ぶりかは、わからないけれど
お互い、面影だけは大丈夫だったようだ。
ジャズピアノの山下洋輔さんらと一緒に
赤玉食堂に泊めてもらい、
山菜料理をたらふくいただいたのだった。
そんな音楽好きな親父が、
名物のわさびずしを手土産に来てくれたのだ。

山下伶さんは、休憩タイムに、
楽屋で喰らったようで
ステージから美味しい感想を
連発していたようだ。


郷愁のハーモニカの音色は、
時を越えて、いろんなことを思い出させる。
新しい時代の、新しいハーモニカ奏者に、乾杯だ!