宮本静さん「我が名は青洲」の制作を
お手伝いすることになって、一番注力したのは題字だった。
この歌の持つ本来の意味合いを
CDというカタチにするには、最初に必要なワークだと思った。
たまたま、海南の黒江ぬりもの館さんお邪魔した折、
奥座敷の床の間の書をみてこれだと感じた。
山崎瀟さんの筆だった。(注:崎は立が正しい)
早速、ご紹介いただき話を重ねると、
とてもファンキーでピュアーな方で意気投合した。
録音前だったので、宮本さんの生歌を聞いてもらい、
歌い手や歌のイメージを書に込めてもらった。
後日、いくつかの秀作が出来上がり、
中からひとつ選ぶとこれまた山崎さんの一押しと同じもので
一発で決まった。
ところが、次の日に山粼さんから速達が届いて、
開けてみると新しい題字が入っていた。
気に入らぬところがありもう一度書き直したそうだ。
これには、まいった。もちろん、それにした。
「我が名は青洲」の題字がきまった。
題字が出来てからは、題字をみながら宮本さんは何度唄い込んだことだろう。
題字からジャケットの写真撮影を青洲の里で行い、
すべてのデザインも進めていった。
こうして、聞く度に、背筋がのびる歌謡曲が出来上がった。
こういふ歌があってもいいと思う。
いい出来上がりになったので、
歌詞をニ連屏風に書いていただくようにお願いした。
1400×2800cmの大作だ。
すべてお任せしたら、期待以上にPOPな屏風が出来上がった。
大書は刷毛だそうで、ニューヨークの香りがした。
明日、この前で宮本静さんが「我が名は青洲」を唄う。
楽しみの一瞬だ。
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