縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

ソロと連弾で、楽しいクラシック!

とらふすクラシック・118。
  ソロと連弾で、楽しいクラシック!
         ピアニスト 櫻井優衣
クラシックは難しい、退屈、眠い、値段が高い。クラシックが苦手な方の多くはそう思われているのではなかろうか。それはあまりに悲しいことだ。私はクラシックの演奏家であるが、ポップスやジャズも好きでよく聴く。ポップスは様々な曲調と歌詞で喜怒哀楽やシチュエーシ
ョンが表現され、私達はそこに共感したり感動したりするが、クラシックも全く同じである。ある作品を聴くと、夏休みに都会から離れた祖父母の家を訪れた時のような懐かしい心地に包まれる。またある作品は慈愛に満ち溢れていて、思わず微笑んでしまう。クラシックにも様
々な想いや風景が綴られた作品があり、それによって曲調も音色も違う。きっと誰しもにそれぞれ感動できる作品があるはずだ。クラシックを気軽に聴いていただく機会を増やして、たくさんの人にお気に入りの作品を見つけてもらいたい。

常日頃そう思っている中、きのくに音楽祭のプレコンサートのお話をいただいた。きのくに音楽祭では10月4日から3日間、和歌山市内各地の会場で様々なジャンルの演奏会が開催される。映画一本観るくらいの料金で演奏会が楽しめる。これまで音楽祭のなかった和歌山でこのような催しが開かれることはとても嬉しく、期待に胸が膨らんでいる。プレコンサートを通して、クラシックへの親しみを一人でも多くの方に持っていただき、音楽祭が盛況となるようお手伝いができたらと思う。

8月10日(土)フォルテワジマでのプレコンサートは、和歌山出身の松浦瑶希さんと、ソロと連弾の作品を演奏させていただく。今回はクラシックに馴染みのない方でも、どこかで聴いたことのある作品を多く集めた。様々な作曲家の作品が楽しめる盛りだくさんなプログラムになっている。開演は午後2時から、気軽に足を運んでいただけたら嬉しく思う。(このコンサートではチケットの購入は必要ありませんが、お一人様千円以上の音楽祭への寄付をお願いできたら大変有難いです。

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櫻井優衣
大阪府立茨木高等学校桐朋学園大学音楽学部卒業。第27回京都フランス音楽アカデミーにてピエール・レアク氏によるマスタークラスを受講、受講生コンサートに出演。2019年、和歌山県立図書館メディア・アート・ホールでソロリサイタル開催。