縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

音樂は愉し〜野村あらえびすの世界

本日付け。とらふすクラシック・32。
 音樂は愉し〜野村あらえびすの世界
        和歌山ライブの歩き方 岩橋和廣

野村あらえびすをご存知でしょうか?往年のクラシックレコードファンなら、彼の論評や音楽エッセイをご記憶あるかもしれません。作家・ 野村胡堂(1882-1963)として「銭形平次捕物控」の作者として知られ、テレビの人気時代劇の原作者といえば、親しみやすいかもしれません。
東京帝国大学中退後、報知新聞に入社。記者時代に、あらえびすの筆名で、レコード評論を書き綴り、日本で初めて”レコード批評”を確立させました。また、レコードの一大収集家としても有名で、入手が難しい当時、1万枚とも2万とも言われるレコードを集め、そのコレクションは現在、郷里の岩手県野村胡堂・あらえびす記念館に収蔵されています。
今回、あらえびすの著作「音樂は愉し〜黎明期音盤収集家随想」(1946年日本音楽雑誌社から刊行、2014年音楽乃友社から単行本として再版)のコンサートが開かれます。この随想を朗読し、登場するあらえびすの愛した名曲を、ピアノ演奏とレコード・CDで楽しむという企画音楽会です。
「芸術を本当に理解するためには、多少の努力を必要とすることは言うまでもない。シェークスピアゲーテも文学はだれにも解るとは言い得ず、セザンヌゴッホの絵を、万人が楽しめるとは断じ難い。音楽という芸術は、それに比べれば、至極解りよいものであり、それぞれの教養と趣味とで、充分楽しめるものには間違いないが、それでも、ベートーヴェン交響曲の面白さと、バッハの遁走曲(フーガ)の良さと、ドビュシーのピアノ曲の美しさをことごとく理解し、味得するということは容易でない。」(同書:レコードの聴き方より)
このような随想の朗読に続いて、音楽が流れます。出演は、福山ひでみさん(朗読)と木谷悦也さん(ピアノ)。11月18日(土)14時から、和歌山市狐島のLURU HALL(073-457-1022)入場料は、1000円(フリーソフトドリンク付)です。
 

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