縷々のつぶやき

昭和11年創業!岩喜蓄音機店の3代目店主。現在は、LURU MUSICとして、CDショップ、音楽ホール、音楽制作、音楽イベントなどの企画運営を通じて、地域から世界を楽しくすることを日々楽しんでいます。旧:演歌商店のつぶやき。

初詣!紀州八社寺の歌巡り

新年早々、穏やかで暖かい正月に
かねてから思っていたこと。。
紀州・和歌山の”ふるさと癒やし歌”などで
ご縁をいただいた八社寺さんを
駆け足で巡る・・・歌の初詣をさせていただいた。


初詣一。住吉神社と「和歌山ブルース」

ぶらくり丁にあった弊店の氏神さんは住吉神社
この界隈は、かつては和歌山市の歓楽街のど真ん中、
毎年行われた夏祭奉納芸能大会は、県下で一番の賑いだった。
若き頃の中村美律子さんや長保有紀さんなども何度もか舞台に立った。

その舞台のすぐ裏を流れるのが
古都清乃さん「和歌山ブルース」に
”真田堀ならネオン川”と歌われた真田堀川だ。
そして、和歌山ブルースの歌碑は住吉さんから歩いて直ぐ
雑賀橋に、2004年に建立され、今も歌声を流している。
「和歌山ブルース」の歌碑イベント日記も健在だ。


初詣ニ。射箭頭八幡神社と「恋のかぶら矢」

ぶらくり丁から、狐島を経て、加太に向う
サーフィンで知られる磯ノ浦近くの本脇に鎮座する射箭頭八幡神社
2014年、射箭頭(いやと)さんの秋の大祭に合わせて発表された
横山恭治さん「恋のかぶら矢」は、
神社のネーミングから、ハートを射る、
すなわち、恋が叶うという恋愛応援ソングだ。
シングルCDとして、カラオケ付で発売されている。

歌唱奉納もした横山さんは
この歌のイントロに、神楽鈴を鳴らすパーフォマンスで、
ライブ版「恋のかぶら矢」を歌い続けている。


初詣三。淡嶋神社と「加太小唄」と「紀淡海峡

本脇から、一坂越える。
流し雛で知られる加太の淡嶋さんは
紀淡海峡に突き出すような海沿いにある。
淡嶋さんも歌いこまれた「加太小唄」(歌詞)は
昭和9年、タイヘイレコードから発売されていた。

盆踊りや機会がある度に歌い踊られていた「加太小唄」
2013年、加太線百周年を記念して
約80年ぶりに復刻するレコーデイングが
ご当地・加太の公民館で行われた。
宮本静さんが歌い、”加太産歌”として発売されてる。
また、2014年に発売された入山アキ子さん「紀淡海峡
同曲のカラオケ全国大会が加太で行われたことも記憶に新しい・・・

混み合う駐車場を後にして、県道・粉河加太線を東進する。
紀の川の河口から川上に、流れを逆上るドライブだ。


初詣四。根来寺と「根来の子守唄」

小一時間のドライブ岩出市・根来につく。
渋滞を避け、旧道を抜けて来たものの、
もう昼前、大門横の無料参拝駐車場に車を置いて
程よい距離を歩き、鐘楼門を経て光明殿へ列ぶ。

国宝の大塔や根来塗りで知られる根来寺
この地に伝わる「根来の子守唄」(歌詞)は、
古都清乃さんが人気TVドラマで歌い、全国に広がった。
”ねんね根来の良う鳴る鐘はヨォ”
その鐘を、初めて突けたのは嬉しかった。


車で混みあう門前に、
古民家カフェレストラン・初花が営業中・・・
ミニおせち重オンリーなるも、入店す。
ゆったりとした正月気分のランチを楽しんだ。

粉河に向かい、粉河加太線を走らせる。
並走する高速道路も空いているようだ。


初詣五。粉河寺と「門前町は恋の町」

農免道路から細い道を下ると
いきなり大門の内の駐車場にでてきた。
西国三十三箇所音霊場第三番札・粉河寺だ。
長い石畳の参道は賑わっている。
参拝の後に、おみくじを引いた。
歌と同じ吉がでて、驚いてしまった。
”大門くぐって おみくじ引けば・・・”

粉河寺の門前町・トンマカ通りを歌う「門前町は恋の町」は
作詞・星野哲郎、作曲・水森英夫という幻のご当地ソングだった!
地元紙のTOPにとりあげられて復刻、
2014年、MEGCDで全国発売され
粉河寺本堂でファンや関係者を招いて奉納歌唱。
その後毎年、春の雛まつり、夏の粉河祭りで
宮本静さんのライブが行われ、「門前町は恋の町」を披露している。


新聞で呼びかけた尾崎さんを
大門前の「観光特産センターこかわ」に訪ねた。
店内にポスターを貼り、変わらない応援・・・
これには、感謝するしかない。
珈琲と杵つきよもぎ焼餅を楽しみ、辞す。

S字カーブのトンマカ通りを抜け
粉河駅前を左折、山粼亭の前を通り
紀の川を渡って、高野の麓・天野に向う。


初詣六。丹生都比売神社と「天野の恋塚」

世界遺産・丹生都比売神社には
トンネルを避け、橋本方面から登った。
この方面からは、スムーズに駐車できたが
トンネル経由は、かなりの入場待ちだったかもしれない。
賑わう境内も、凛と感じる、実に不思議な感覚だ。

高野山開創1200年の年
天野に佇む”横笛の恋塚”をテーマに
宮本静さんが「天野の恋塚」を歌うことになった。
そして昨冬、丹生都比売神社でレコーデイングされ、
室町時代に造営された本殿前の楼門で奉納歌唱が行われた。
今後も、大阪や和歌山市内の高野山フェアなどで
高野・天野の歌として「天野の恋塚」を歌い続けていくだろう。

昨年末、輪橋が新しい古代の朱に塗り直された。
6月には、世界遺産の追加登録なども予定され
天野の里は、益々注目を浴びそうだ。
横笛の手鏡が残されているといふ
古民家のカフェ・客殿でしばし和む。

穏やかな天野を後にして、
真国川に沿って、くねくねと車を走らせる。


初詣七。鞆渕八幡神社と「初恋のほたる灯」

国宝の神輿で知られる紀の川市・鞆渕八幡神社
県道から駐車場へ登る山道はスリリングだ。
その分、静かな初詣を楽しむことができる。

真国川沿いは、県下で有数の螢の名所。
2011年、紀の川市で”ほたるサミット”が開かれた。
その公式レセプションで披露されたのが
宮本静さんの「初恋のほたる灯」
ホタルの季節になると歌われる。
鞆渕から、貴志川をぬけて、伊太祁曽さんに向う・・・


初詣八。伊太祁曽神社と「黒江からころ為の女」
たまII世駅長のいる貴志駅〜大池を経て
車列賑わう伊太祁曽神社へ、
幸運なことに1台分の駐車がみつかり、しばし歩く。

2012年の宮本静さん「黒江からころ為の女」は
漆器の町 海南市黒江を描いた歌。
漆器は木の神様と縁が深いことから、
木の神様・伊太祁曽神社でヒット祈願と奉納歌唱を行ったのです。



駆け足で巡った一日だった。
都はるみさんの「黒潮節」に歌われる
和歌山市紀三井寺さんに行けなかったが
また、桜の季節にお参りしたい。



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